医療系AIエンジニアの技術メモ

ディープラーニング(主に画像系)の技術メモブログです

BoxNet: Deep Learning Based Biomedical Image Segmentation Using Boxes Only Annotation

スポンサーリンク


f:id:y_kurashina:20190209233139j:plain
Fig1. BoxNetの処理の流れ

論文URL

https://arxiv.org/pdf/1806.00593.pdf

2018年6月公開

ポイント

  • Segmentationを弱教師付き学習で行う手法を提案
    • 検出対象物体領域の長軸と4点の極点のみをアノテーション
    • 教師データ作成時間を10~30%程度に削減し、通常の教師付き学習結果と同等の精度を実現

BoxNetの処理の流れ

  • 教師データ作成

    f:id:y_kurashina:20190209235153j:plain
    Fig2. 教師データ作成方法

    1. 初めに検出対象物体領域の長軸を決めるために、領域中心付近の2点を指定(Fig2. の青点)
    2. 検出対象物体領域の4か所の極点を指定(Fig2. の緑点)
    3. 上記6点の情報から、傾きを持ったBounding Boxが決定される(Fig2. の赤枠)

  • Segmentationラベル生成

    f:id:y_kurashina:20190210000322j:plain
    Fig3. Segmentationラベル生成処理

    1. 以下のようにラベル付けした教師データ(Fig3.(a))により、Segmentation用モデルを学習し、粗いSegmentation結果を得る(Fig3.(b))
      • 候補領域(Fig3.(a)緑領域)
        アノテーションされたBounding Boxの内部40%の領域およびBoxの中心と4つの極点を結ぶ線
      • 背景領域(Fig3.(a)水色領域)
        Bounding Boxの外部
      • 未使用領域(Fig3.(a)グレー領域)
        Bounding Box内で候補領域外の領域

    2. Segmentationされた領域をGraph Searchにかけ、検出対象物体領域の形状を補正(Fig3.(e))
      • Fig3.(d)の黄色領域が補正された箇所
      • Fig3.(c)は比較対象として実施されたDenseCRFの結果

  • Graph Searchの結果得られた検出対象物体領域データを教師データとして、最終的なSegmentation用モデルを学習

Graph Search

f:id:y_kurashina:20190210002938j:plain
Fig4. Graph Search

  • 検出対象物体毎に中心からの放射線上の画素値を抽出(Fig4.(d)(e))
  • 抽出した領域をGraph Searchにかけ、物体の境界を決定する(Fig4.(e)の緑線)。その際、アノテーション時に付けた4か所の極点を通ることを制約としている。